家の中で過ごしていると、外の変化に気づくことがあります。「あれ、急に外が暗くなったな」と感じる瞬間です。雲が太陽を隠しただけなのですが、それまで2kWくらい出ていた発電量が、あっという間に1kWくらいまで落ちたりします。そして雲が抜けると、また一気に元に戻る。ポータブル電源のソーラーパネルを使っていたときの経験や、なんとなく知識としては知っていた「パネルが少しでも隠れると発電量が落ちる」という話を、実際に自宅の設備で体感した瞬間でした。
体感的にはこれくらいの差がある
自分の感覚を数字にすると、晴れの日の発電量を10とすると、明るい曇りは4、暗い曇りは2、明るい雨でも1〜2くらいという印象です。つまり、晴れと曇りの間には大きな「崖」があり、曇りから雨にかけての差は意外と小さい、というのが実感です。
調べてみると、この体感はそれほど的外れではないようで、一般的には晴天時を100%とした場合、薄雲ありの晴れで70〜85%、曇天で40〜50%、雨天で10〜20%というのが目安として紹介されています。自分の体感(晴れを10とした場合、曇りが2〜4、雨が1〜2)は、この目安の中でもやや低めの数字ですが、大きく外れてはいませんでした。
勘違いだった部分
ただ、ここで正直に言うと、自分は少し勘違いをしていました。「見た目の明るさが、発電量にも段階的に比例して効いてくる」と思い込んでいたのです。実際には、晴れているかどうか(パネルに直射日光が当たっているかどうか)が一番の分かれ目で、曇りの中でどれだけ明るいか・暗いかという違いは、発電量への影響としてはそれほど大きくありませんでした。
種明かし①:人の目の感度と、パネルが使う光は別物
そもそも、人間が「明るい」と感じる感覚(照度、ルクス)と、太陽光パネルが発電に使っている光の量(日射量)は、同じものではありません。ルクスは人の目の感度に合わせて重み付けされた単位で、緑色に近い波長の光に一番敏感に反応します。一方、太陽光パネルは紫外線に近い波長から近赤外線まで、もっと広い範囲の光をエネルギーに変換しています。つまり、人の目で感じられる明るさは、パネルが実際に使っている光のごく一部でしかないということです。
種明かし②:晴れと曇りで「崖」ができる理由
もう一つ、体感の「崖」を説明できそうな理屈がありました。晴れの日にパネルへ当たる光は、太陽から直接届く「直射日光」が中心です。ところが雲が太陽を隠すと、この直射日光はほぼゼロになってしまいます。残るのは、空全体に散らばった光(散乱光)だけです。晴れから曇りに変わった瞬間に発電量が大きく落ちるのは、この直射日光が失われるからだと考えられます。
一方で、曇りが薄いか濃いか、あるいは雨が降っているかどうかの違いは、どちらも「直射日光がほぼない状態」での散乱光の量の違いでしかありません。そのため、晴れ⇔曇りほどの落差にはならず、体感としても差が小さく感じられるのだと思います(このあたりは自分の推測も含みます)。
まとめ:防犯カメラの映像は目安として使える
こうして考えると、外の様子を見て「今日は発電量が多そうだ/少なそうだ」と当てられるのは、実は「晴れているか、曇っているか」という大きな二択を見抜いているからで、曇りの中の微妙な明暗まで正確に当てているわけではなさそうです。見た目の明るさは、発電量の目安として役に立つ場面と、あまり役に立たない場面がある、ということを実感した出来事でした。
